ジャニーズWESTさんをテーマに短歌を詠んでみた
2016年は、短歌を詠んでみたかった。前に、アイドルで短歌を詠んでいらっしゃるブロガーさんを見て挑戦してみたいなあと思っていたんです。
形式をまもってない短歌ばかりで、お見苦しいかもしれませんが、そのぶん表現に縛られることなく自由に詠めているので気軽に読んでいただければと思います。
- 中間淳太くん
まだ孤独じゃないひとなんてつまらない とんがった歯に嫉妬深い夜
相づちの上手いあなたのフォークの先、突き刺したはずなのにまだ生きている
いつの間を問うその口はやるせなく逃げる世界の舌を噛み千切る
金木犀生まれのきみを攫いたい 目が回るほど連れ回したい
おまえのすき、わかりにくいねんほんまにさ、変な比喩やめて早くそう言え
ご想像だけしてたその何倍も 何杯も煽り朝まで乾杯
丸まった布団をあなたは許さない 急いだ時間もあなたは嫌う
- 濵田崇裕くん
隣のひとばっかり褒めてるアナタこそ二日酔いじゃなきゃかっこついてた
走ってたはずの雪のあとを踏みしめた、と思っていたら影を掴まれた
EDMだけで抱くのはむりやおれ歌謡曲みたいな恋がねじれて
温かい目の裏にあるしあわせは大皿の煮しめと七時のニュース
さみしいの?そいじゃちょっと頑張って踊りの上手いユーレイになる
きみのことすきやから言うよ大丈夫、たぶんきっと大丈夫やって
歴史ってけっこーおもろいもんかもな?今だけ天才ルールをちょうだい
神様とあほな賭けして勝ち取った、ひたすら冷たく光る星々
ナイトガウン、引きずってできた流れ星 廊下に残したおれの夢のなか
- 桐山照史くん
ろくな訳もないもんだから留守電でさみしいなんてあなたに言えない
そんなこと言わんでおこうに縛られる ぐるぐる巻きが肉に食い込む
おいたしてダブルのスーツに叱られて「いまさら聞き分けいいふりするな」
こわくない話もきょうはいやんなる 要らないものと押入れで寝た
ウソなんて一度も言ったことないですきみに自惚れていただきたいです
残念や、とりあえず励ましてみる、ズレた熱気の残り香を嗅ぐ
絶望的観測とビールお供にしバカな喧嘩に流し目をかます
咳をして睨んでみたい灰皿のクリアガラスに透ける健康
可能性、消えない運命線を読め 手のひらこすって媚び売るの飽きた
修羅に聞けお前の永遠なんて知らん幸せになれなんて思ってやらん
蕾のなか、待ちぼうけにしてごめんなあ、おれの黒目がとけた闇の中
- 重岡大毅くん
こううんを とりのがしたふり してみせて しめしめがおで ゆびのわをのぞく
2万あればなにが買えるかなんてまだ ちーともわかってない高一
ぞうきんを絞りきったその握力で おぼえたての魔法!ふりまわしてやる
いかさまをさかさまにしてかさまして大馬鹿を見る嘘つきに爆笑
運命に喧嘩売るまで起きといて!そっから頑張るとこは見ないで
だれが払うおれは知らないわからないのみたいお酒のみたくないお酒
聞く耳をもっていてもきみさ、なんも、言わんから耳がないてる
口の中でもごもごとするおまじない 黙ってかっこつけらんない俺
ぎゅうぎゅうて抱きしめさしてきみの顔 もじもじしてない照れ隠しじゃない
もしきみがおれの笑顔がきらいならさながら地獄の擬似体験かも
- 神山智洋くん
アルコールで探せまだわからん楽しいことやたらと素敵な愛とかを語る
ないものを追い求めたりしないけどやっぱり便利なスーパーウェーブ
ぜったいに起こしちゃいけないお昼まであなたを待ってくたびれた小指
なんでやろどこで降りたか覚えてない見下ろすだろう女神ばっかり
履きつぶすVANSに愛をこめました飽きるのが早いあなたへの呪い
変わってる希少なんですあなたのことフカヒレよりも長く煮こんで
なんでやねんそんなんほんまにちゃうからな何を言っても関係ないです
赤ちゃんの手を見てやっと思い出すおれもうそんなにちっちゃくないんや
朝の隣、知らない時間が過ぎていく、標識のないサヨナラを知る
羨ましい眩しいネオングリーンを染め、透ける黒とか忘れていいよ
渋滞をぼやけた目で見つめてる息を吸いすぎてくらくらしてくる
- 藤井流星くん
早起きも地図記号もフォアグラも桃の剥き方も知らないでいる
抜け殻をくしゃりと潰せればいいのにね 見ないふりもせず見えてない熱
大嫌いって、おれが忘れてもうたってお前はいっしょう覚えとるやろ
きみやっけわからへんけどありがとうやさしいところがすきやったんかも
やっぱおれ光より遅い?だいじょーぶ、夜は果てしなく夏なんです今
キスしたら信じてくれると聞いてみた 細い煙草じゃノーだと言った
ハイライトだけ聴きたいってわがままにガム噛みながら海を見ていた
まともなことなんも覚えていられない真夏の昼間に聞いてはいけない
人生で特に苦手なものがこれ答えの用意されない問題
- 小瀧望くん
冷房と暖房とをそっと繰り返し 押しては気づけと念じているのに
ヨーグルトかき混ぜた渦の真ん中で砂糖はじゃりじゃり傷ついてるのだ
あの声もその声だって聞こえんふり あれもそれも猫背のせいやて
いつだって殴りすぎればひとは死ぬ どうかそのこと知らないのがいい
飽きっぽい世の中なのでおれの謎、きみは解かないままでまだいて
迎えにきてここがどこかは知らんけどぼやけた夜中のサービスエリアに
うまくいかん魔法をかけてやったのに いじわる!なんかで終わらさんでよ
脳天の向こうに窓のあるホテル 知らないひとのうごめく毎日
また昨日をやり直してるみたいまだ何にも言えていないし言える気もしなくて
あとおれに何本ゆびがあればいい?しなきゃいけない、であふれている世に
もしきみがいやんなったらカラダん中 お花いっぱいにしてやる約束
お粗末さまでした。